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全国都市再生の推進
全国都市再生イン臼杵  議事録
開催日時:平成16年6月23日 9:30〜12:10
開催場所:サーラ・デ・うすき
主催:都市再生本部・臼杵市
 
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議事録:

【兒玉】
 おはようございます。臼杵市役所都市デザイン課の兒玉と申します。討論に先立ちまして臼杵のまちづくりについてパワーポイントを使って説明させていただきます。臼杵市の概要につきましては昨日説明しましたので省略します。臼杵市が取り組んできた街並み保全と、これを活かしたまちづくりについてご紹介します。
 16世紀の城下町が発展し形成されてきた現在の中心市街地には、今なお近世の町割りと街路がそのまま残されております。昭和30年まで、近世末期からの建物はほぼそのまま残り、独特な城下町景観を形成しております。しかし、昭和30年代半ばになると、昭和41年に開催が決定されていた大分国体を目指した街路整備計画が、中心市街地で着々と進められるようになりました。これによって中心市街地には近代的な建物が立ち並ぶ区域が見え始め、中心市街地の城下町景観は大きく変わってしまいました。
 このような中で失われつつある歴史的な景観を守っていこうという人々も現れます。臼杵の歴史的景観を守る会はこうした市民たちによって結成されました。この会の活動は、昭和58年の「全国街並みゼミ臼杵大会」の開催へとつながります。町並みゼミの開催は、市民と行政の歴史的街並み景観保全意識を進めることになったのです。
 臼杵市では、中心市街地で最もよく歴史的な景観をとどめる区域を歴史的景観保全地区に指定し、歴史的景観の面的な保全を図ることを目的に、昭和62年、臼杵市歴史的景観保全条例を制定しました。この条例制定直後から、臼杵市では、歴史的建造物の公有化と公開を前提とした修復整備に着手します。平成元年から3年にかけて旧丸毛家住宅、旧稲葉家下屋敷、旧真光寺などの建築物の公有化整備を行いました。平成3年度には、臼杵市歴史環境保全条例に基づき、臼杵市歴史環境保全事業に着手しました。この事業は、条例の趣旨に基づく歴史的景観保全によって、静かで落ち着いた佇まいを維持しつつ、地域住民の建物の新築、改築などを行う際、施主が周囲の歴史的景観に配慮した修景に協力した場合、条例に定める範囲内で補助金を交付するというものです。
 この事業による修景例をご紹介しますと、これは以前、店舗であったお宅ですが、看板建築を撤去し、建具の入れ替えなどを行っただけでこのようになりました。このように、中心市街地では、明治大正期はもとより、江戸期の建築物が若干後世の改変を受けただけでそのまま現代に残されています。また、中心市街地の商店街である本町通りでは、昭和53年に設置されたアーケードが20年ほど存在しましたが、老朽化などにより倒壊の危険性がありましたので、商店街を殺風景にしているきらいもありました。しかし、平成13年〜14年にかけて実施された、街並み環境整備事業により、街路の石畳舗装化、電線類の地中化に併せて、アーケードの撤去が行われました。平成12年度から始まった、臼杵市商店街景観形成事業の商店の修景化とあいまって、本町通りはかつての景観を取り戻し、明るく開放的な場所によみがえりました。凍結ともいえる状態で残されてきた臼杵の街並みという歴史的遺産は、臼杵市歴史的環境保全事業の実施により、まさに解凍を始めたわけです。
 かつて、豊後の商都として繁栄を極めた過去がよみがえるように、私達臼杵市にとって、解凍されつつある歴史的遺産を、現代にどう活かすかというのが大きな課題でした。この財産を後世に受け継いでいくために、なによりもそこで生活し、それを支える住民の存在が不可欠で、何よりもその町が活力にあふれていなければなりません。平成11年には、この理想の達成を目指して、それまでの各種事業を総括し、臼杵市中心市街地活性化基本計画が作成されました。
 この基本計画では、中心市街地を町の顔として、また新しい可能性を生み出す場、歴史文化の継承の場、より暮らしやすい場、地域生活の仕組みを守る場、元気な地域づくりの場の6つの生活を持つ場に位置づけました。この中心市街地活性化計画を推進しているのは、臼杵城跡と旧臼杵城下町を含む近世から近代に形成された街並みの空間です。
 市街地では、平成3年から5年にかけて仁王座歴史の道整備事業により、電線類の地中化も含めた街路の石畳化をしております。平成10年度から実施されている街なみ環境整備事業による街路石畳化による歴史的景観を面的に充実させております。平成9年度から始まりました、この整備街路一帯を舞台におかれる「うすき竹宵」は、まさに中心市街地活性化を町の顔と位置づけ、歴史と文化を継承しつつ、新しい可能性を見出すイベントとして定着しています。11月という肌寒い時期、しかもわずか2日間という短い期間の開催にもかかわらず、多くの人が訪れます。
 また、平成13年度には、もとの臼杵農協のあとに臼杵ケーブルセンターが、本町通りにできております。平成14年度には、サーラ・デ・うすきといった臼杵の情報発信基地が相次いで中心市街地に誕生しました。平成14年度から実施されている都市計画道路事業では、ついたての商業ビルはなくなり、臼杵城が見えるようになりました。
 このように中心市街地は景観形成という解凍に始まり、中心市街地活性化基本計画策定を契機としたソフト事業の充実展開、更なる活性化促進にさしかかろうとしています。また、今年度に新設されたまちづくり交付金の有効活用も視野に入れております。
 このような時期を迎え、臼杵市ではよりよいよみがえりのため、臼杵市では行政と住民の役割分担と景観保全と生活環境といったより支配しやすく地域生活の仕組みを守る場を確立していく方向性を模索していく必要があると思います。
 また、これから臼杵の中心市街地が多くの人々の注目を浴びつつあるが、臼杵的観光とは何かということをさまざまな実験的事業を行いながら追求していくことも大切と考えています。今日のこの討議において、皆様から臼杵の将来に向けて有意義な意見をいただくことをお願いさせていただきまして、プレゼンテーションを終わらせていただきます。

【山田】
 はいありがとうございました。今日はお集まりの市民の皆様も改めて「そういえばちょっと前まであんなだったなー」という感覚を新たにしていただいたと思います。
 今日は「全国都市再生インうすき」のテーマのサブタイトルを「解凍そして活性化」とさせていただいておりますが、解凍という言葉を使わせていただいたのは、そういうふうに「なんか良くなってきたなあ」というのが別に新たに作ったものなのではなくて、凍結保存されていたものが解凍したというような感じの所にうすきの特色があるんではなかろうかということで考えて、そういうサブタイトルをつけさせていただきました。
 そういうことで、さきほど伊藤先生からは都市再生のチャンピオンの一人だと褒めていただいたんですけれど、子供と町は褒められると良く育つと思いますので、あとのお二人の知恵袋の吉見先生・小澤先生にまず教育的指導は後にしていただいて、おもいっきり褒めていただきたいんですけれど・・・お願いします。

【吉見】
 吉見でございます。今、山田さんから注文を受けて、どういうふうにお答えしてよいか、頭の中が真っ白になってしまったんですけれども、伊藤先生の方から大変熱意のこもった、今まで私何度か先生と一緒に「都市再生イン」に来させていただいているんですけれども、これほど先生が熱を込められてお話になられたのは一番じゃないかなと思いながら横で聞いておりました。それくらい伊藤先生が臼杵を愛されている。これ私が証人になりますので間違いないことです。伊藤先生をしてここまで引き込ませてしまった、はまらせてしまったその臼杵の魅力とは何かというのが今日はテーマじゃないかと思います。
 私は一介の社会学者ですので、たいしたことは言えないんですが、冒頭に私がお話をする前提を3点ほど、たいしたことは話せないということをお話しさせていただいて、昨日から気がついたことを三点ほどお話させていただきたいと思います。
 私は4回目、5回目と開催地に、「都市再生イン」に来させていただいて、毎回感じるんですけれども、こんなことを言っていいんだろうか、していいんだろうかと思います。というのは、2日くらいにここにいて、私達は去っていくわけです。東京から来てみなさんは手厚く歓迎して下さいます。歓迎してくださるどころか、こちらにいらっしゃる方は、国家を背負っていらっしゃって、私はなんか大学教授という名前がついていて、なんか偉そうなことを言って去っていく、でも実は臼杵のことを知らないし、それからこの土地で知識や知恵を培っていたわけではない。
 皆さんの方がよっぽど知っている。よっぽど知っているし、よっぽど本当は体の中にいろいろな知恵は蓄積されている。「蓄積されているんで、ひょっとしてそれに気づいていないということがあるかもしれない」というだけ知っているんです。ですから私達が出来ることはちょっとこういう見方もあるんじゃないかな。全然検討はずれかもしれませんし、全然検討はずれかもしれませんが、そういうことを横から言ったら「それは違うよ」と言ってくだされば、「違うな」と言った瞬間がむしろいいわけで、それで一つ自己発見というか、自分達が何か気づいていく瞬間になるんじゃないか、触媒のような存在ではないか、という気持ちで話をしております。
 もう一つ前提の2番目なんですけれども、「都市再生イン」で10か所ですか行くのはですね、行ってるうちにだんだん疑問を感じている部分でありまして、みんなすばらしいところばかりなんですね。本当に都市再生・・・というのは再生というのは死ぬんです。死んでいるところを生き返らせるのが再生で、死んでるところが一つも無くて、リソースいうか、潜在的にはものすごく豊かな可能性を持っていることばっかり行っとりまして・・・厳しいというか先が見えないというか苦しんでいる都市はあるいは地域が、日本の中にあるんじゃないか。そこはどうするんだろうという問いはあるんですけれども、少なくとも臼杵、もしくはこれまで行った地域の町は、大変可能性がある。そういうリソースがある町なんですね。ですから、再生がないのかわかりませんけれども、そういうリソースを十分生かしていくことが非常に可能性があるということです。
 もう一つの前提の最後なんですが、申し上げておきたいことは、そうした中でも、いろいろ行ってみますと、我々から見ますと、こんなに可能性があって、こんなに潜在的リソースがあるのに、なんか十分生かしきれていないんじゃないかな、ご本人達に十分方向が見えきってないんじゃないかな、と思う所もない訳じゃないんです。ところが臼杵の方達は、特に市長さんのイニシャティブが大変大きいと思うんですけれども、市長が方向性を正しく見られていて、どうすれば臼杵のリソースを活用できるのかについてはよく見えている。よく見えているから、それこそ私はすごいなと思ったのは、今司会をされている山田さんみたいな人を引っ張ってきている。こういういろんなことがあるんですけれども見えている。どういう風にすればいいかがいろいろ見えている。こういう風な事があるということが、臼杵はこの上方向を転換してってことではなくて、この方向をもっと進めていくためにはどうすればいいのか、そういう話だと思うんですよね。
 そこで気がついたことを感じたことを3点ほどあげさせていただいて、むしろみなさんに、ここにいらっしゃるこの壇上の方達もそうなんですけれども、後ろにいらっしゃる市民の皆様むしろあとにでもお話を頂いて、問いかけもしたいと思います。一つには、臼杵の市長をはじめとして一連のまちづくりの動きの中で、第1段階として初期段階としては大変うまく行っていたんだと思っています。まちがすごくいい形で変わってきて、それが見えるような形になってきた。みなさん今日の話で出ると思いますが、これからどうするのか、これからの段階。どちらかといえばハードの段階からソフトの段階に展開していく。そこでどういうふうにするのかというのが、大変大きな問題だと思います。その時に市民の方達の意識が、これでどう変わったのかということを、もう一回確かめておく作業というのは、どういうふうにされているのか、されていないのか、どういうふうにされるのか、と思いました。市民でも地元の商店街の方達でもお年寄りでも、住んでいる様々の方達がいらっしゃると思います。
 始まる前に十分ぐらい前、協議時間があったんですけれども、さっきのスライドで出ていました「鍵屋」さんというお醤油屋さんの旦那さんの所で話を聞いたんですけれども、自分たちで気がついていない臼杵の良さというのを、ここに来た観光客だったり、お客に案内したり話したりしていくうちに、すごくハット気づかされることがあるって、先ほどお話になられたんですね。その時に、例えば熊本とか他の町と違って、おやじさんが話されていたのは、臼杵は迷路のように、入っても入ってもいろいろな違う顔が次々に出てくる。そういう厚さというものが、そういう部分があるんだというようなお話でした。まちの見え方がこのまちづくりのプロセスの中で、どう変わったのか、単にアンケート調査をすればいいってもんじゃないんですね。いろんな形でヒアリングをしたり、いろんな形で、その対話の場を持ったりしながら、もう1回市から市民へと投げられたボールを、市民の側の方達がどういうふうに投げ返そうとしているのか、どういうふうに受け止めているのか確認する作業というのがあるといいなと思いました。
 2番目ですけれども、自分も少し申し上げましたけれども、かなりソフト的なことあるいは文化的なことが、これから重要になってくるということは皆さん思われていることだとおもいます。そうすると、すごく乱暴な言い方を私はしますけれども、産業と経済の専門家は男性だと仮定するならば生活と文化の専門家スペシャリストはむしろ男性よりも女性なんですね。男性はやっぱりその方向では基本的にセンスがないんだと思います。女性のほうが担っていく力と、ソフト的な可能性を広げていくポテンシャルは、はるかに男性よりも、非常に人間的な言い方をしますけれども、潜在的に持っている。やはりこれから臼杵の町の可能性を担っているのは、すごく乱暴な言い方をするならば、男より女なのではないかと私は感じますし、これまで行った地域でも大変うまくいっている、あるいは可能性を持っている所で、新しいまちづくりの中核を担って、佐原なんかでもそうだったんですけれども・・・一番クリアな発見をされていたのは、その地域で活動されている女性の方達でした。昨日感じましたのはそこにお座りになられている、山本さんを板井さんも、すごくしっかりした考え方を持ってらっしゃって、他の方達も、いっぱいの臼杵の女性市民の方達がいらっしゃると思うんですけれども、そういう方達がこの臼杵の活動の中で主役を演じていく場を作ることが大変意味がある、というように感じております。
 それから3番目なんですけれども、さっき大分のケーブルテレビの話が出て、さっき目の前に本社が作られて大変すばらしい、ということだと思うんですけれども、さっきも時間の前に休憩時間に私はゲリラ的に動くものですから、ケーブルテレビについて話を聞いたんですけれども、ちょっと感じましたのは、番組表もないんですね。インターネットでないとアクセスできないんですけれども、これは(この会議は)、大分ケーブルの中継をしてるのでしょうか、これがどういうふうに番組で流れるのかがよく分からないですね。それから「臼杵大好き」っていう番組が大分ケーブルの市民チャンネルにあって、こういう番組が市民の中でどういうふうに、自主制作をして番組に反映しているのか、もっと言えば商店街の方達がもっと、誰かアドバイザーがいて、自ら作っていくと、自分たちの意識を、自己学習していく、変えていく。
 メディアっていうのは重要な媒体で、その手段としてケーブルテレビのようなものを使っていくやりかたってものが本当はもっとあるんではないか、先ほどの祭りのプロセスというのも、祭りはプロセスなものですから、プロセスというものをメディアと一緒に結び付けていく、それから大分は情報の先進県で昔大山町のコミュニティーテレビですか、 これ大変、日本でもっとも先進的ないろいろなことをされて、大変話題になって、日本の各地に影響を及ぼしたということもあるわけで、九州の中でそういうテレビの自主制作っていうのを横につないで、まちづくりと連動させていくような仕組み作りが、これから臼杵のプロジェクトの中で出て来るのかなと思いました。
 最後におまけですけれど、伊藤先生他の方達から出るかもしれないんですけれども、宿が欲しいなと思っているんですけれども・・・ホテルを作った方がいいといっても、これはホテルを作った方がいいというのではなくて、大きなホテルを作るとぶち壊しだと思うんですけれども、そうではなくて、やっぱり私達だいぶ離れたところのビジネスホテルに泊まっておりますけれども、やっぱりあれだけすばらしい街並みを見たあと、その街並みの中に泊まりたいわけです。
 泊まって散策したい。それはもう旅籠でもいいし、旅籠あるいは宿坊のような10人か15人、ちっちゃな所がポツポツでもいいんですけれども、なんかそういう機能が、これからの課題   なのかなと思いました。余計なことばかり申し上げて申し訳ありません。

【山田】
 ありがとうございました。教育的指導も一緒にしていただきました。
 小澤先生お願いします。

 
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